車両走行振動解析プログラム DALIA
DALIAは、車両-構造物の動的相互作用を考慮した移動荷重を伴う時刻歴動的応答解析プログラム(走行解析プログラム)です。
近年、橋梁や高架橋の耐久性の向上を図る上で、交通振動による構造物及び周辺環境への影響軽減のための対策が求められています。
DALIAは、このような様々な交通振動問題に対して、比較的容易に振動予測シミュレーションを行うためのプログラムです。
適用事例
- 列車走行時における安全性評価
- 列車走行時における乗り心地評価
- 列車走行時の運行計画
- 環境振動問題
- 繰り返し活荷重による疲労問題
- 振動抑制デバイス設置計画
- モニタリングセンサー設置計画
機能概要
解析手法
地盤-構造物連成系問題で広く用いられているサブストラクチャー法を採用しています。サブストラクチャー法とは、列車系と構造系とを分離して、各々の系を別の運動方程式で定式化します。列車系と構造系とは適合条件を元に、自由度間の外力と強制変位加振で連結され、各々の系に対する相互作用として計算させる方法です。サブストラクチャー法による最大の利点は、特殊な場合を除き、扱うマトリックスの性質が対称の正定マトリックスであり、各種の実績のあるマトリックスソルバーを活用することができます。
解析機能
機能項目 | 適用 | 概要 |
---|---|---|
初期状態作成 | ・動的応答解析前の状態の作成 | 自重等による初期釣り合い状態を作成 |
固有値解析 | ・リダクション ヤコビ法 ・サブスペース法 |
質量のある自由度数が300以下の場合はヤコビ法。それ以上ではサブスペース法 |
動的解析 | ・直接積分法 | サブストラクチャー1では加振力入力解析、サブストラクチャー2では多点強制変位加振解析 |
要素種別
バネ | 2自由度間バネ |
---|---|
ビーム | 材端バネビーム |
板曲げ | ミンドリン・ライスナー8点厚板要素 |
ソリッド | 8点1次立体要素 |
ダンパー | 2自由度間ダンパー |
節点数 | 10000 |
要素数 | 10000 |
入力機能
入力データ書式 :テキストデータ書式(CSV形式)
※ 車両情報、軌道狂い等の情報はプログラムに含まれていません。
出力機能
- 節点 :加速度、変位時刻歴
- 要素 :バネ、ビーム断面力履歴
- その他:固有モード図、応答変位図(BMP形式)
表示機能
- マウス操作による3次元ウォークスルー表示システム搭載により、入力したデータを簡単に確認することができます。
- 解析中にリアルタイムに変形の様子を確認することができます。