道路橋の耐震評価
万が一大規模地震が発生しても道路橋に致命的な損傷が発生せず緊急輸送や早期の復旧が問題なく行えるようにするため、耐震性能を正しく評価し、必要に応じて適切な補強を行う必要があります。
弊社では、ジャンクションの曲線部や斜張橋、アーチ橋など様々な道路橋に関して耐震性能評価を行い、新設構造物の設計に関わる解析や、耐震補強検討に関する解析を数多く実施しています。
検討内容例
下記に該当しない解析も可能です。お気軽にお問合せください。
フレーム解析による耐震性能照査
2次元/3次元フレームモデルを用い、道路橋示方書やNEXCO設計要領等各種設計基準に基づく耐震性能照査および補強検討を実施します。
従来の梁要素による直線橋の検討に加え、曲線橋等の橋脚にファイバー要素を用いて複数方向に地震動を入力するなどの検討も実施しております。
構造物詳細箇所のFEM解析による検討
フレームモデルによる耐震性能照査は一般に安全側の評価となります。また、フレームモデルでは表現が難しい様々な課題も存在します。そこで着目する箇所を抜き出したFEMモデルを用いてより詳細な検討を実施することで、合理的な評価を実施します。
フレーム解析による耐震性能照査の流れ(例)
評価項目
既設高架橋のレベル2地震動に対する現況照査
- 橋脚を照査対象とする。
- 橋脚の非線形特性はM-φモデルとする。
必要なデータ
- 一般構造図、計算書
- 橋脚の配筋データ
- 地盤種別(Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種)
具体的な手順
① モデル作成
1. 節点、要素分割の作成
2. 断面、材料データの入力
3. 支承諸元、基礎バネ、質量の設定
② 地震動の設定
目的や地盤種別に合わせた入力地震動を設定します。
③ 固有値解析
固有値解析を実施し、振動特性の把握とともにレイリー減衰を設定します。
④ 動的解析
②で設定した地震動を入力し、動的解析を実施します。
⑤ 照査
橋脚の曲げ、せん断等の応答値を耐力と比較します。その他、変位照査、基礎の照査等も実施可能です。
その他の解析例
ファイバー要素を用いた曲線橋のフレーム解析
ジャンクション等の曲線橋に対して、ファイバー要素を用いて複数方向へ地震動を入力して耐震性を評価する事例です。
FEM解析による鋼桁接合部の応力評価
鋼製の上部工について、主桁と横桁の接合部をFEMにより再現し、局所的な応力を評価する事例です。
波型鋼鈑ウェブを有するPC箱桁橋の座屈解析
波型鋼鈑ウェブを有するPC箱桁橋の特性を解明するために、材料非線形と幾何学的非線形を考慮した複合非線形解析による座屈解析の事例です。
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関連ソフトウェア
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